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むちうち

「むちうち」とは

「むち打ち」は、交通事故による障害として極めてポピュラーなものですが、これは俗称で、医学的には外傷性頸部症候群、頸椎捻挫と言われます。

追突や出会頭の衝突で、首がガクンと曲がったり、急激に伸ばされたり、また、急激に、強い力によって不自然な方向に曲げられたりした際に、骨、椎間板、筋肉、靭帯、神経などが損傷して、首の痛み、上肢のしびれ・知覚異常、頭痛、眼のかすみ、息苦しさ、めまいなどの症状が生じることがあります。

これが、外傷性頸部症候群、頸椎捻挫です。しばしば、初診時に、「頚椎捻挫にて今後2週間の加療を要する」などと記載された診断書が出ます。しかし、診断書にこのように書かれたとしても、実際に治療が2週間で終わるとは限りません。ときには6カ月以上の治療が必要となるケースもあります。

このような場合であっても、不必要な治療ではなく、必要な治療を必要な限度でおこなっているのだ、ということをきちんと保険会社に説明でき、納得させることができれば、治療費や通院交通費などを保険でみてもらうことができます。

一般的に、治療が6カ月を超えても症状が残り、かつ、それ以上改善しない状態に達した場合、症状固定として、後遺障害の等級認定申請をすることをおすすめします。頸椎損傷は次の3つに分類され、程度に応じて、等級が認められ、或は非該当となります。


頸椎捻挫型(狭義)

ほとんどの頸椎捻挫はこの型です。頸~肩~背部の痛みと運動痛、頭痛、頭重感、頚部痛、頚部運動制限および運動時痛、上肢のしびれ、頸~肩~背部の凝りなどの自覚症状が主になります。後遺障害として14級9号が認められることもありますが、非該当となることも多くあります。

一般的に、後遺障害14級と認定されるためには、

  • 頚部痛が常時痛であること
  • 頚部痛の訴えが初診から症状固定まで一貫して訴えていること
  • レントゲンや頚部MRIで頚部の中等度以上の変性変化・加齢変化(椎間板ヘルニア、骨棘形成、椎間腔の著しい狭小化、頸椎滑り症など)があること
  • 神経学的検査で異常が認められる等の条件が満たされ、痛みが医学的に説明できることが必要です

神経根症型

脊髄から椎間孔の出口まで出ている頸神経が損傷して生じる障害で、他覚症状があります。

具体的には、

  • 筋力低下、筋委縮、
  • 自発痛、放散痛、知覚障害(知覚脱出、鈍麻)、
  • 上肢腱反射の異常(減弱、消失)などが診断のポイントです

脊髄症型(脊髄損傷)

頸椎の脱臼や骨折を生じることにより脊柱管が狭くなり、狭くなった部位で脊髄が損傷する障害です。

上肢における症状としては、

  • 運動障害(上肢筋力の低下・巧緻運動障害)、
  • 腱反射の異常、
  • 知覚障害

下肢における症状としては、

  • 歩行障害、
  • 腱反射の異常、
  • 知覚異常、
  • 膀胱・直腸障害(排尿便の失禁、尿閉、便秘)

などがあります。

頸部損傷の程度によって、症状・障害の程度が違い、後遺障害の等級も違ってきます。むちうちは、もっともよくある交通事故による傷害であると同時に、治療の必要性や後遺障害の認定などをめぐってもっとも紛争になりがちな傷害であるともいえます。適切な後遺障害診断書を入手し、適切なタイミングで申請を行えば、後遺障害の認定は大きく有利になる可能性があります。