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評価損が認められる可能性が大きいケース

  評価の条件

  ①国産車の場合

   ・車の損傷が骨格部位まで及んでいてその程度が大きいこと。

   ・登録年数が3年程度まであること。

   ・走行距離が4万キロ程度までであること。

  ②外車・国産の人気のあるハイグレード車

   ・車の損傷が骨格部位まで及んでいてその程度が大きいこと。

   ・登録年数が5年程度まであること。

   ・走行距離が6万キロ程度までであること。

 

 2.評価損の金額

裁判例では修理費の30%~10%程度が大勢を占めています。

一般財団法人日本自動車査定協会の評価損の査定書やデーラーの評価損見積書は,裁判では評価損の根拠が不明確な場合が多くそのまま認められることはほとんどありません。

ただ,評価損を主張する一つの根拠にはなります。

ご質問の事例の場合,事故は相手の100%過失であること,登録年数が1年であること,損傷がサイドメンバー(骨格部位)に及んでいること,修理費が100万円であること等から評価損が認定される可能性は非常に高いと判断します。

                                   

4.代車料と休車損

①全損の場合

車を買い替えるために要した期間について代車を使った費用です。

修理工場から代車を借りる場合とレンタカーを借りる場合がありますが,事故車両と同程度のクラスの車種かワンランク落とした車種を代車として認められています。

被害者にも損害費用防止軽減義務があるため特段の事情が無い場合はワンランク下の車を代車とするのや無負えないこととは判断します。

代車期間は1か月程度以内とされています。

②修理の場合

修理の場合は修理期間が代車使用期間となります。

修理内容で意見の相違があって修理を始めるのに時間がかかった場合には,社会一般的な修理方法で修理した場合の修理期間について大車両が認められます。

過大修理を主張して修理の協定が長引いても長引いた期間については認められません。

修理工場代車の日額代車料金は3000円~5000円程度です。

レンタカーは一般のレンタカー会社の料金表を採用します。

③タクシー

ア タクシー会社の場合,会社の保有タクシーがフル稼働している場合には休車損害が発生しますが,有休車がある場合には休車損害が発生しません。

現状ではフル稼働しているタクシー会社は希であると考えられます。休車損害を請求されたら有休車があるかどうかを調べる必要があります。

個人タクシーの場合は,車が修理期間使えなくなればその間は営業できないので休車損害が発生します。

休車料の計算は,事故前年の確定申告書の売上額から経費を控除して365日で割り1日当たりの休業損害日額を出して,それに休車期間を掛けて休車損害額を出します。

④路線バス

路線バスを運行している旅客バス会社は,路線バスは規則で一定台数予備車を確保しておかねばなりません。

事故でバスを運行できなくなっても予備車がありますので,路線バスの休車損害は発生しません。

⑤貸し切りバス

貸し切りバスは,全車フル稼働している場合は休車損害が発生しますが,有休バスがある場合には休車損害は発生しません。

休車損害を請求された場合には有休者があるかどうかを調べる必要があります。

⑥自家用トラック

自家用トラックについては,代車料が損害の対象となりますが,会社などの自家用トラックを多数所有している場合は有休車があれば代車料は発生しません。

⑦自家用ダンプカー

ア 個人所有のダンプカーの場合は,建設現場で1回運ぶ毎の運送料が決められていますので,1日に何回運ぶかを調査する必要があります。そして1回に運送料金も調べる必要があります。

日によって運送回収が違いますので,過去1か月間の運送回収及び運送料金を調べなければなりません。

⑧営業用トラック

営業用トラックは,有休車の有無,同種同型の過去1か月の運送料と必要経費を調べて算定することになります。有休トラックがあればトラックの休車損害は発生しません。

⑨介護車両

福祉施設などの介護車両は,有休車が無ければレンタカー費用を賠償する必要があります。

⑩過失がある場合の代車料の認定

Q:私は車を運転し交差点で出合い頭の事故を起こしました。双方とも直進していましたが相手に一時停止の標識がありました。過失相殺は私が20%で相手が80%と私が加入しているT保険会社の見解です。

私の車の修理費は60万円です。

代わりの車が要るので代車を相手のY保険会社に出してもらうように請求しましたが,お互いに過失がある事故なので代車料は払えないと言われました。

手の過失が大きいのにどうして代車料を払ってくれないのでしょうか。

 

A:相手の保険お互いに過失はある事故であれば,お互いが代車を必要とすることから,代車費用は相殺されるとの考え方から来ています。

お互いの過失が同程度ならこの主張は納得できますが,本件事故の場合の様に一方の過失がかなり大きい時は問題となります。

損害賠償の考え方からすると,貴方の車の修理期間の代車料の内,相手の過失80%であるこすれば,その代車料の80%を賠償してもらいます。

一方で貴方の過失が20%なので,相手の代車料の20%は貴方が賠償しなければなりません。

 

5.車の引き上げ費用

①谷底に転落した車

車の所有者は,谷底に落ちた車を引き揚げる義務がありますので,クレーンで引きあげるかそれが不可能であれば車を解体して撤去する必要があります。それにかかる費用は車の所有者が負担しなければなりません。

 ア 車両保険に加入していない場合は全て車の所有者が負担しなければなりません。

 イ 車両保険に加入している場合は,費用として引き上げ費用を支払ってくれます。

 

6.保管料・レッカー代

①保管料

保管料は事故車両を修理工場や駐車場に保管することによってかかる費用です。

通常は修理工場で修理する場合は請求されることはありませんが,長期間車を修理しなくて修理工場に預けていて他の修理工場で修理する場合などは,車を保管していた修理工場から保管料を請求されることがあります。

保管料が認められるのは,判例では事故車自体を保管しておくことが事故・事案の解明に必要不可欠であるような「特段の事情」がある場合には認められています。

事故当初に車が全損と判断できるような場合には保管料は請求できません。

②レッカー代

事故現場から修理工場に牽引していくレッカー代は支払なく手はなりません。

遠隔地の事故の場合は,現場から車の所有者が住んでいる修理工場へのレッカー代が賠償額となります。

 

10.着衣・携行品の損害

衣服・腕時計・靴・ハンドバックなどが損傷した場合には,購入金額,購入年を明らかにして,減価償却した額が支払の対象となります。

尚,搭乗者が負傷している場合には眼鏡については人身事故の損害に含まれます。

 

11.車の荷物の損害

①車のトランクに入れていた骨董品の壺(評価500万円)の損害車に高額な骨董品を積んでいることを「その事情を予見し,又は予見しうるとき」に限り賠償請求ができますが,社会通念上は普通自動車に高額な骨董品や美術品を積んで運転していることは予見できないことから,賠償義務を免れる可能性が大であります。

 

12.トラック等の積損害

積荷が損傷した場合には,修理できるものは修理費が損害額となります。

修理が不可能な場合,または,修理費が積荷の時価額を超える場合は時価額を賠償することになります。

 

13.店舗の損壊の修理費

店舗の修理母払う必要がありますが,修理費が妥当かどうかは,火災保険の鑑定人に依頼して鑑定してもらうことが必要な場合もあります。

他紙物賠償保険に加入しておれば,保険会社が修理費の協定をして賠償金を支払ってくれます。

 

14.店舗の営業損害

問題となるのは,店舗を休業する必要があったかどうかです。また,全面的に休業しなくても一部営業出来る場合もありますので,店の店主と交渉する必要があります。

休業損害の計算方法は,事故前年の確定申告を提出してもらって年間の利益を計算し,その額を365日で割って1日当たりの損害日額を出して,休業日数を掛けた額が営業損害額となります。

(事故前年の売上高―経費)÷365×休業日数=営業損害

 

15.出入り口の前にトラックが故障して動かなくなったことによる商店の営業損失

Q:昼前に商店街でレストランの出入り口前で大型トラックが故障して動かなくなり,修理して動かすのに4時間を要したために,レストランの経営者から来店客が著しく減少し営業損失を請求されました。

トラックの運転手は賠償責任があるのでしょうか,また,対物保険に加入していますが対物保険金は支払われるのでしょうか。

 

A:1.トラックの運転手の賠償責任についてトラックの運転手の賠償責任ですが,トラックがレストランの出入り口の前に停まりお客の出入りに影響がある状態が長時間続いていたこと。

レストランの売り上げが他の日より著しく減少していることが帳簿上確認できる状態であれば賠償責任は発生すると判断されます。

 

2.任意保険の対物賠償保険の保険金が支払われるかについて

対物約款では,自動車の所有,使用または管理に起因して他人の財物を滅失,破損または汚損しないと対物保険は支払われません。

本件事例の場合は,トラックがレストランに衝突して店を破損していません。レストランの出入り口の前で動かなくなった状態です。

つまり,レストランの建物を滅失,破損,汚損していないことから対物保険の保険金は支払いの対象とはなりません。

                                   

16:犬・猫などの動物の損害

 犬・猫を負傷させた場合には,治療費や入院費を賠償することになります。

 犬・猫を死亡させた時は,事故時の犬・猫の評価額を賠償することになります。

 犬・猫は物損として考えますので原則として慰謝料はありません。

 尚,事故の状況によっては過失委相殺が適用されます。

 

17.飼い犬が道路に出て起きた事故の飼い主の責任

Q:私の飼い犬の柴犬を檻から出して鎖を繋いで散歩に出ようとしたところ,犬が急に走り出て道路に出たところ,道路を走行していた原付自転車が犬との衝突を避けようとして急ブレーキをかけたところ転倒して負傷しました。

原付運転者は犬の飼い主である私に損害賠償を請求してきましたが,私に賠償責任があるのでしょうか。

 

A:一つは犬の飛び出しと,原付の転倒による負傷との間に因果関係があるかどうかを検討してみる必要があります。

因果関係の有無は現場の家や道路の状況,事故の状況などによって判断されます。

因果関係があるとすれば,民法718条1項「動物の占有者は,その動物が他人に加えた損害を賠償する責任を負う」と定めていますので,犬の飼い主の責任が生じます。

ただ,免責となるためには,民法718条1項ただし書きに「その動物の種類及び性質に従い相当の注意をもってその動物の管理をした」ことを立証すれば責任を免れます。

しかし,現実には「相当の注意を…」を立証することは困難です。

ご質問の事故状況からすると,飼い主の貴方の責任が問われる可能性が大きいと判断されます。

被害者側にも過失があれば賠償額が過失相殺されます。

 

18.車両保険の車対車特約の当て逃げ事故

Q: 私は任意の自動車保険を契約する際に,一般の車両保険に加入すると保険料が高いので,保険料の安い車対車特約にしました。

契約してから3か月後にスーパーの駐車場に駐車して買い物をして帰ろうとしたところ,私の車が当て逃げされて損傷していました。私の車は相手の車の塗料が付いていました。

警察に届けたのですが1か月たっても犯人は見つかりません。

保険会社に報告したのですが,相手が確認できないと車対車特約で車両保険は支払えないと言われました。

私の車の損傷状態から車の衝突による事故と容易に判断できます。

私としては納得でき難い思いです。

 

A:車両保険の車対車特約は,正式には自動車相互間衝突危険「車両損害」補償特約と言います。

一般の車両保険では,車同士の衝突だけではなく,電柱やガードレールに衝突した場合,当て逃げ事故の損害も車両保険金として支払われます。

しかし,車対車特約は車同士の衝突に限って支払われます。但し約款で車両保険金を支払うのは「被保険自動車と衝突または接触した相手自動車の登録番号ならびに事故発生時の運転者または所有者の住所および氏名もしくは名称が確認された場合に限ります」と決められています。

本件ご質問の場合,車に衝突されたことは明らかでしょうが,当て逃げされて相手の住所,氏名,登録番号が確認できないので,お気の毒ですが車両保険金の支払いはできないことになります。

この点をご契約の時に留意して下さい。

 

17.対物保険―保険金を支払わない場合

Q: 甲の息子の乙が正月休みで車で帰省していて,甲の庭の駐車場に駐車したが,乙が友人宅に行くために乙の車に乗ろうとしたところ,父親甲の車が邪魔になるので甲の車を移動しようとバックした際に誤って甲の家のドアーに衝突して損傷させましたが,甲の対物保険で支払いできるのでしょうか。

 

A: 対物保険約款で,保険を支払わない場合として。(保険金を支払わない場合=対物賠償)

対物事故により次のいずれかに該当する者の所有,使用または管理する財物が滅失,破損または汚損された場合には,それによって被保険者が被る損害に対しては,保険金を支払いません。

 ① 記名被保険者

 ② 被保険自動車を運転中の者またはその父母,配偶者もしくは子

 ③ 被保険者またはその父母,配偶者もしくは子

 

 (本件事例の場合)

損傷した家の所有・管理者は父の甲であることから,甲の車を運転中に息子の乙が損傷させたことから,免責条項①と②に該当し甲の対物保険は免責となります。

                                 

 18.任意自動車保険契約時に誰を記名被保険者とするかの注意事項

Q:私の息子が結婚するので新車を購入する代金の一部を負担してやり,任意の自動車保険は私が保険料を出して契約しました。

息子は結婚を機に別居し,別居してから6か月後に対人事故を起こしましたが,保険会社から保険金は支払えないと言われました。

息子のために保険契約したのにどうしたら良いのでしょう。

 

A:保険契約時に契約者をお父さんの名前ですると記名被保険者はお父さんとなります。保険約款の被保険者の範囲は,

①記名被保険者

②被保険自動車を使用または管理中の次のいずれかに該当する者

   ア 記名被保険者の配偶者

   イ 記名被保険者またはその配偶者の同居の親族

   ウ 記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子

③記名被保険者の承諾を得て被保険自動車を使用または管理中の者等ですが,息子さんは結婚して別居していますので,記名被保険者であるお父さんと同居して無きこと,別居の未婚の子でないことから,息子さんは被保険者に該当しません。

被保険自動車は,現実に所有・管理しているのは息子さんであることから,お父さんの所有管理している車を記名被保険者の承諾を得て使用または管理している車と解釈するには無理があります。

なぜ,こんなことが起きたのでしょう,それは保険契約時に車を使用するのは息子さんであることから,契約者はお父さんの名前にしても,記名被保険者を息子さんの名前にしておけば問題が発生しませんでした。

保険会社には,契約時の経緯や,住民票,戸籍謄本,車検証などを提出して契約自体が間違っていたことを説明・証明して契約のやり直しと保険の有責を主張してください。

契約時に契約する事情を保険代理店に話していたとすれば保険代理店の契約上の誤りであり契約を訂正して有責に出来ると判断します。

                                

19.任意自動車保険の親族の範囲

Q:私の妻の甥が東京の大学に入学したので,妻の姉から頼まれて私の家に下宿さすことになりました。

私は車1台を持ち任意保険を付けていますが,その甥が車を運転してもし事故を起こしたとき任意保険は使えるのでしょうか。

 

A:任意保険の対人・対物保険の被保険者の範囲は約款で決められています。

  (該当する約款は)

   被保険者の範囲として,

   ②被保険自動車を使用または管理中の次のいずれかに該当する者

    イ。記名被保険者またはその配偶者の同居の親族となっています。

   ※同居とは:同一家屋に住んでいることです。

   ※親族とは:記名被保険者の6親等内の血族及び配偶者の3親等内の姻族です。

   本件ご質問の場合,同居されることになる配偶者の甥は配偶者の3親等内の姻族に該当します。

   よって,あなたの車を運転中注の奥様の甥の事故は甥が被保険者となるので,

任意保険(対人・対物)は使うことが出来ます。

 

20.対物保険―保険金を支払わない場合

Q: 甲の息子の乙が正月休みで車で帰省していて,甲の庭の駐車場に駐車

したが,乙が友人宅に行くために乙の車に乗ろうとしたところ,父親甲

の車が邪魔になるので甲の車を移動しようとバックした際に誤って甲

の家のドアーに衝突して損傷させましたが,甲の対物保険で支払いで

きるのでしょうか。

 

A: 対物保険約款で,保険を支払わない場合として。

    (保険金を支払わない場合=対物賠償)

     対物事故により次のいずれかに該当する者の所有,使用または管理

する財物が滅失,破損または汚損された場合には,それによって被保険

者が被る損害に対しては,保険金を支払いません。

 ① 記名被保険者

 ② 被保険自動車を運転中の者またはその父母,配偶者もしくは子

 ③ 被保険者またはその父母,配偶者もしくは子

 

 (本件事例の場合)

損傷した家の所有・管理者は父の甲であることから,甲の車を運転中に

息子の乙が損傷させたことから,免責条項①と②に該当し甲の対物保険

は免責となります。

 

21.任意自動車保険の被保険者の範囲―別居の未婚の子

Q: 東京に就職している独身の息子が長期休暇を取って帰省して父親が

保険契約している車に乗っていますが,息子が運転していて事故を起

こしても対人。対物保険は支払ってくれるのでしょうか。

 

A:自動車保険の対物・対人の被保険者の範囲は約款で決められています。

対人・対物賠償条項における被保険者は,次のいずれかに該当する者とします。

① 記名被保険者

② 被保険自動車を使用または管理中の次のいずれかに該当する者

     ア 記名被保険者の配偶者

     イ 記名被保険者又はその配偶者の同居の親族

     ウ 記名被保険者またはその配偶者の別居の未婚の子

③ 記名被保険者の承諾を得て被保険自動車を使用または管理中の者ただし,自動車取扱業者が業務として受託した被保険自動車を使用または管理している間を除きます。

④ 記名被保険者の使用者。ただし,記名被保険者が被保険自動車をその使用者の業務に使用している場合に限ります。

 

本件事例に該当するのは,②のウ「記名被保険者または配偶者の未婚の子」です。

保険の契約者で車の所有者である父親が記名被保険者となりますので,息子さんは別居の未婚の子に該当し,車を使用または管理中の息子さんは被保険者となります。

この約款により,息子さんが父親の車に乗って対人・対物事故を起こした場合は被保険者となり保険金が支払われます。

「子」は実子のほか養子縁組した養子も含みます。

「未婚」であれば学生・無職・就職しているか否かは問題ありません。

「未婚」は一度も結婚したことがない子供のことです。一度結婚していて離婚して独身になった子供は未婚に該当しないことに注意してください。  

                               

22.自動車保険約款「保険金を支払わない場合―その1 対人・対物賠償共通

 

第4条(保険金を支払わない場合―その1 対人・対物賠償共通)

(1)当社は,次のいずれかに該当する事由によって生じた損害に対しては,保険金を支払いません。

① 保険契約者,記名被保険者またはこれらの者の法定代理人の故意。

② 記名被保険者以外の被保険者の故意。

  具体例

         自動車の貸与

 記名被保険者A・・・・⇒B(運転者・許諾被保険者)

   有責↖          免責↗  ↙ 故意による加害行為 

        C(被害者)

 

③ 戦争,外国の武力行使,革命,政権奪取,内乱,武装反乱その他これらに類似の事変または暴動。

④ 地震もしくは噴火またはこれらによる津波

⑤ 台風,洪水又は高潮

  ※例えば,豪雪,突風などは有責である。

⑥ 核燃料物質もしくは核燃料物質によって汚染された物の放射性,爆発生その他有害な特性の作用またはこれらの特性に起因する事故。

⑦ ⑥に規定した以外の放射線照射または放射線汚染。

⑧ ③から⑦までの事由に随伴して生じた事故またはこれらに伴う秩序の混乱に基づいて生じた事故。

⑨ 被保険自動車を競技,曲技もしくは試験のために使用すること,または,被保険自動車を競技,曲技もしくは試験を行うことを目的とする場所において使用すること。

 ※競技または曲技のための練習を含みます。

⑩ 被保険自動車に危険物を業務として積載すること。または被保険自動車が,危険物を業務として積載した被牽引自動車をけん引すること。

※道路運送車両の保安基準1条に定める高圧ガス,火薬類もしくは危険物道路運送車両の保安基準の細目を定める告示2条に定める可燃物,または毒物および劇物取締法2条に定める毒物もしくは劇物をいいます。

 

2.当会社は,被保険者が損害賠償に関し第三者との間に特約を締結している場合は,その特約によって加重された損害賠償責任を負担することによって被る損害に対しては,保険金を支払いません。

 

23.また貸し事故で任意保険は使えるか

Q:車の所有者甲の家に甲の友人乙が乙の友人丙と一緒に来て,乙が松本城

を見に行くので車を貸してくれと言ったので車を貸しました。乙と一緒

に来た丙は甲の知らない人でした。

長野市から松本市までは乙が運転し,帰りは丙が運転しましたが,帰る

途中に丙が追突事故を起こし追突した車の運転手が頸椎捻挫になりまし

た。

甲はT社の任意保険の対人賠償と対物賠償に加入していたので,甲が

任意保険会社のT社に事故を報告して事故の処理を依頼しました。

   翌日T社から車を運転していた丙は許諾被保険者に当たらないので,対

人賠償保険も対物賠償保険も使えないと言ってきました。

  どうしても使えないのでしょうか。

 

A:任意保険の自動車保険約款では,車(被保険自動車)の所有者で保険契約

者を記名被保険者,記名被保険者の承諾を得て被保険自動車を使用または

管理中の者を許諾被保険者と言います。

  今回の事例の場合,記名被保険者甲は甲の友人乙が運転することを承諾

して車を貸したもので,乙が運転していれば乙は許諾被保険者となりT社

の任意保険は使えます。

 しかし,甲は乙と一緒に車を借りに来た丙が運転することを承諾してい

なかったとT保険会社は認定して,事故を起こした丙は許諾被保険者でな

いので保険金は支払わないと通知してきたと判断されます。

 

注:1)許諾被保険者の解釈ですが,今回乙と乙の友人丙が一緒に甲の家に

来て松本城に行くから車を貸してくれと乙が記名被保険者甲に言った

状況からすると,甲は乙とだけではなく丙も運転するかもしれないと

予測される状態であった場合,甲は丙が運転することを暗黙の了解を

して乙に車を貸したと判断できれば,甲は乙と丙の運転を包括的に承

諾したと見なして丙も許諾被保険者となることも考えられます。

 

注:2)丙が許諾被保険者と認められず保険金が支払われなかった場合,追突

された被害者が人身事故について,車の所有者である甲に自賠法3条の

運行供用者であるとして損害賠償請求の訴訟をしてきて,裁判で甲の損

害賠償責任が認められた場合は,任意保険の対人賠償は記名被保険者甲

の被保険自動車の所有,使用または管理に起因による損害賠償責任につ

いては対人賠償保険を支払いますが,支払った後に丙に求償します。

 相手の車の損害については,丙が許諾被保険者と認められれば,対物保

険で相手の車の修理費を保険会社は支払います。